新機能は全部使えないのか

ちょっと個人的な話ですけど、私は昔、オートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）の新しいバージョンが好きではありませんでした。

今まで使い慣れてきたバージョンの方が、絶対に操作スピードが速いから。

新しいオートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）のバージョンが好きではない理由は、単純にそんな理由があったからです。

まあ確かに、それほどおかしな理由ではありません。

でも、そうしてもっともらしい理由で新しいものに挑戦をしないと、いつまで経っても進歩がないですよね。
今回も引き続きそのあたりの話を考えてみたいと思います。

■メーカーの都合で
オートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）のバージョンが変わることによって、自分の操作スピードが下がる。
もちろん劇的に下がる訳ではありませんけど、慣れないバージョンに戸惑うことは間違いありません。

私はそういう一連の苦労がイヤで、最近まで新しいバージョンを使うことに拒絶反応を示していました。
バージョンアップをするのは基本的にメーカーの都合。

もちろん新機能などを搭載して、少しずつ便利になっていく訳ですから、ユーザーのことも考慮しているとは思います。

でも、毎年新しいバージョンが発売する程、オートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）の機能は足りない訳ではありません。

というか、むしろ機能的には充分なものが用意されているＣＡＤだと、ユーザーとしてはそう思っていました。
それなのに、なぜ毎年こんな苦労を…と思うと、新しいバージョンで仕事をする機にどうしてもなれません。

作図の機能だけで考えれば、恐らくオートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）２０００ｉを使っても問題はない。
本気でそう思っていましたから。

今はさすがに２０００ｉは厳しいと思うので、２００５くらいなら問題ないという感じですけど。

■新機能は必要なのか
新しいバージョンで用意されている「新機能」の数々。

そんな「新機能」の中には、実際の仕事で役に立つものが少なくて、その上さらに「余分な機能」がついてくる。

もちろん全部とは言いませんが、そうして無駄な機能がごてごてと付いてくるのは、やはりプロとしてはあまり良い気持ちがしません。

中には「おっ！」と思うような機能もあるんですけどね。

でもマイナス側の気持ちが強くなってしまうと、ますます新しいバージョンに対する拒否反応は強くなっていきます。

まあ気にしなければいいだけだし、使えない機能は使わないだけでＯＫなんですけども。
でも、バージョンアップをするのは基本的に無料ではない、というのが大きなポイントですよね。

あまり使わない機能を付ける為だけに、無駄な出費をするのはあまり気持ちが良いものではありませんから。

そうした後ろ向きな気持ちでいると、やっぱりオートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）のバージョンは今のままで良いか、という事になります。

ただし。

オートキャド（ＡｕｔｏＣＡＤ）を使って仕事をしている人にとって、新しい機能は全て必要ないの？
そう聞かれると、実際にはそうでもないんですよね。

だから……という話を、ちょっと長くなってしまいましたが、次回にも少しだけしてみたいと思います。