バージョンアップへのこだわり

毎年行われるオートキャド(AutoCAD)のバージョンアップ。

これはメーカーの都合によるところが大きくて、実際のユーザー側に立ったものではない、という気がしていました。

だからバージョンアップがどうも好きではなかったのですが、実際のところはどうなんでしょうか。

本当に必要ないのか。

あるいは、少しずつでも使いやすくなっているのか。

実際に長年オートキャド(AutoCAD)を使っている中で、色々と思うところを今回は書いてみたいと思います。



■理由が違うから

バージョンアップによって機能が追加されると言っても、前年のバージョンから比べると、その数はごくわずかです。

インターフェイスに大きな変化がない限り、バージョンアップによって確認できる変化はあまり多くはありません。

だから、そんな数少ない追加機能を使うためだけにバージョンアップをするのは無駄かな、と感じる訳です。

バージョンアップをする手間もそうですが、何より毎年定期的にお金がかかるのが困るんですよね。

また、少しバージョンが古くなってくると「これより昔のバージョンはサポート対象外です」みたいなことになってきます。

それは困るから、仕方がなくバージョンを上げていくことに。

必要だからではなく、サポートから外れるのがイヤで仕方がなく、というのが一番納得が出来ない部分でした。

バージョンアップに拒否反応を示していた時は、そのあたりが気に入らないという気持ちがありました。

実際のところ、線を引いたり文字を記入する機能は、10年前のバージョンからそれほど変わっていません。

だから、昔のバージョンでも充分に図面を書くことは出来ます。

それも確かに事実ではありましたが、やはりそれ以上に自分の都合ではない何かによって行うバージョンアップ、というのに違和感を感じていました。

■長い目で見ると……

ただ、3年とか5年とかの長いスパンで比較してみると、やはり新しいバージョンの方が便利、ということになります。

これは実際に使ってそう感じることです。

確かに、前回のバージョンと比べてしまえば、そこにはわずかな差しかないのかも知れません。

でも、それを積み重ねて比べてみると、その差は結構大きなものになっているんですよね。

それを感じた時に、私のバージョンアップに対する考え方は、ようやく変わっていくことになりました。

バージョンアップは決して無駄ではない、というスタンスに。

もっと長い目で物事は考えないと、ということで、そこは昔の私から少し考えが変わったところです。

あんまりしつこく「昔のバージョンでも充分事足りる」とか言うのは、ちょっと頭が固すぎですよね。

確かにそこには事実が少しはあるのかも知れませんが、技術者としてはあまり良いことじゃないです。

もっと新しい機能とか技術に目を向けていった方が、仕事は楽しくなっていくんじゃないかと思います。

もちろんその為には毎年一定の出費が必要になりますが、そこは必要経費という考え方に変わりました。

もちろん無駄遣いは良いことではありません。

でも、その出費が気になるというのが原因で、古いバージョンにしがみつくようでは逆にもったいないです。

そういうポリシーみたいなものも、ある一線を越えてしまうと、単なる面倒なこだわりになってしまう。

私はそう考えています。

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