前回はオートキャド(AutoCAD)のバージョンアップについて、私の実体験を少し書いてみました。

意地を張ってしばらく2000iを使っていましたが、それは結局、効率だけを考えるとあまり効果はありませんでした。

というか、むしろ古いバージョンに固執して、新しい機能に触れる機会がなかった分だけ、マイナスだったと思います。

これは私の反省すべきところで、今はそういう固い考えにならないように気を付けています。

バージョンアップをする際には「負けたような気分」でしたが、それでもバージョンアップをしたのは正解だったと今は思ってます。

その経験から、今ではほぼ毎年新しいバージョンにアップをしている、という方針になったんです。
お金はかかりますが、それで得られるものも多いですよ。

■技術者として
今はオートキャド(AutoCAD)2012バージョンが最新ですから、2005もかなり昔の話になってしまいましたね。

2005から比べると、2012はさらに進化をしているな、というのを実際に使ってみて感じます。

私は2005からほぼ毎年オートキャド(AutoCAD)のバージョンを上げていったので、それがよく分かります。

2012バージョンも、ソフトが届いたその日に、すぐ新しいオートキャド(AutoCAD)をインストールしました。

仕事の切れ目がちょうど良かったというのもありましたが、すぐに新しいバージョンを使うのは気持ちが良いですよ。

なかなかインストールをしない人と比べると、早く慣れることが出来ますし、気持ちも新鮮ですし。

今も2000iバージョンを使っていたら、やりたくても出来ない操作がかなりたくさんある、という状態になっていたことでしょう。

もちろんそれで仕事が出来ない、という話ではありません。
でも、最新バージョンに比べて作図の効率が良いか?と聞かれれば、こう答えるしかないと思っています。

やっぱり最新バージョンの方が便利です、と。

■変化しないことの怖さ
とは言っても、基本的な部分だけを見れば、昔のバージョンも新しいバージョンもそうそう変わりません。
線の引き方を変えるということは、基本的な操作のスタンスを大幅に変えるということですから。

それはさすがに簡単には出来ないことだと思います。

だから線を引く、円を描く、文字を記入するなど、基本的な機能については昔のバージョンも最新バージョンも同じなんですよね。

だけど、それを理由にして新しい機能に目を向けないというのは、技術者としてちょっと怖いことだと思います。

何が怖いのかというと、いまだに古いバージョンで作業をしていることで、全ての機能を使いこなしていない、ということ。

そしてなにより技術者として、そうした自分が知らない新しい機能がある、ということにすら気づかないこと。
これが一番怖いことです。

昔から変化をしないというのは、安定しているということで、一見して良いことのように感じてしまいます。
でも、技術は少しずつ進歩しているんです。

それに対して変化をしないということですから、比較をしてみると少しずつ後退しているということになる訳です。

こんな状態になると、やはり情報だけで考えると時代遅れになってしまうのは当然のことですよね。

オートキャド(AutoCAD)を使う技術者としては、そういう状態にならないよう気を付けたいところです。