キーボードから数値を入力することによって、移動距離を指定したり線の長さなどを指定する。
そんなオートキャド(AutoCAD)の機能を、今まで何回かに分けて紹介してきました。

少なくとも私の場合は、ではありますが、これは実際の仕事でかなり頻繁に使っている操作です。
なかなか便利な機能で、なおかつ簡単に実行出来る機能ですから、実際に一度使ってみることをお勧めします。

座標入力機能、そして今回の数値入力機能。
これらの機能を踏まえた上で、今回はもう少しマニアックな話をしてみたいと思います。

■どちらをより使うのか
座標入力機能と数値入力機能。

これらの機能は似ていますが、X・Y方向を同時に指定する座標入力と、距離に特化した数値入力と、実際にはどちらをより多く使うのでしょうか。

今までの操作を少し思い返してみると…私は数値入力をたくさん使って作図をしていますね。
数えた訳ではありませんが、確かな感触としてそう思います。

何より簡単な操作というのがポイントで、操作が簡単だと操作にかかる時間も短いですから、それでよく利用しているんです。

しかしだからと言って、座標入力を全然使わないのかというとそんなことはなくて、座標入力もそこそこの頻度で使ってます。

「,」を押す手間は確かにありますが、X・Yの数値を指定出来るのはやっぱり便利なんですよね。

結局は数値入力機能も座標入力機能も両方使うということで、今回注目するのは座標入力を出来るだけスムーズにする方法です。

これはぜひ一度考えてみて欲しいやり方です。

■座標入力のネックを消してみる
以前も書きましたが、オートキャド(AutoCAD)の座標入力では「,」とテンキーが離れている為、入力が面倒なんです。

非常に便利な座標入力も、ここが大きなネックになってます。

だったらその問題点をなくしてしまったら、便利な部分だけが残ってかなり良い機能になるのでは?
と考えるのは、ごく自然なことですよね? ということで…

当サイトではキーボードの配列を変更することによって「,」をスムーズに押せるようにすることを推奨します。

キーボードの配列を変えるには、オートキャド(AutoCAD)ではない別のソフトを使う必要があります。
フリーソフトでたくさんありますので、ベクターとか窓の杜とかで探してみればすぐに見つかりますよ。

・ベクターのキーボードユーティリティ

とりあえずベクターのリンクを張っておきました。

どのフリーソフトが適しているのかは使っているOSによって違うので、ここで「これがお勧め」とかは書きません。

私が実際に使っているのは「Change Key」と呼ばれるソフトで、これはXPでも64ビットのWindows7でも大丈夫でした。

具体的にどうやって配列を変えたかというと…

・「NumLock」 → 「,」
・「Home」 → 「NumLock」
・「F1」 → 無効

という感じです。

テンキーの中にあって、最も使わない「NumLock」キーを「,」に変えることによって、座標入力が楽になります。

ただ、「NumLock」がどこにもないのも困るので、「Home」キーをそれに割り当てました。

あとは「Esc」キーを押そうと思って間違えて「F1」を押してしまい、毎回ヘルプが表示されるのがイヤなので「F1」を無効にしました。

このあたりは個人の好みによって意見が分かれるところですが、「NumLock」を「,」に変えるのはお勧めです。

フリーソフトをダウンロードして…という手順は面倒ですが、手間をかける価値は充分にあると思いますよ。