オートキャド(AutoCAD)の図面データを保存する場所について、前回は簡単に書いてみました。
ちょっと具体的ではありませんでしたが、結局最終的には社内ネットワークの中に最新データを保存していくことになります。
誰もがすぐに図面データを開くことが出来る。
これがネットワークの大きな特徴ですから、そこに古いデータを残していたら全然意味がないですよね。
ただし、実際に作図する作業はネットワーク上のデータではなく、自分のパソコンに保存してあるデータを使うのが一般的です。
今回はそのあたりの話をしてみたいと思います。
■作業はあくまでもローカルで
ネットワーク上にあるハードディスクに対し、それぞれのパソコンに搭載されているハードディスクを「ローカル」と呼びます。
先ほども書きましたが、オートキャド(AutoCAD)を使って図面を書く作業はローカルドライブ上で行います。
理由は以下の通りです。
・ネットワーク経由だと読み込みや保存に時間がかかる
・回線が不安定になった場合に困る
・バックアップの意味もある
ということで、主な理由は作業効率と安全性ですね。
ネットワーク上ではこのような問題があるので、作業自体はローカルドライブに保存しているデータで行う。
これが一般的というか、まあ賢いやり方じゃないかと思います。
そして作図あるいは修正が完了したら、ネットワークドライブ上にデータをコピーして載せる。
そうすることによって、読み込みの時間とか回線が不安定とかを気にすることなく作業をすることが出来ます。
■データのバックアップという意味もある
ネットワーク上とローカル上で、同じ最新データを保存しておくことで、データの安全性も大きくアップします。
データの安全性とは、何か問題があった時にもデータはきちんと保存されているという意味です。
何らかの理由によってデータが消えてしまった際にも、ネットワーク上からデータを戻してくる事が出来ます。
それを「データのバックアップ」と呼びます。まああまり目新しい話ではありませんけど。
バックアップをしていくことによって、消えてしまったデータを作図し直すというバカバカしい作業を無くすことが出来ます。
地味な話かも知れませんが、これは結構重要なことなんですよね。
ちなみに、何らかの理由とは何か?
例えば自分の不注意でデータを消してしまったとか、ハードディスクが壊れてしまったとか。
朝会社に来てパソコンの電源を入れたら、全く反応がなかったとか。
あるいは同僚が間違えて変な修正をしてしまい、それをきっちりと保存してしまったりとか。
「そんなの絶対にないでしょ…」とか思われるかも知れませんね。その気持ちは良く分かります。
しかし、長いこと仕事をしているとまあ想像も出来ない事が起こるものです。
全然偉そうな事は言えませんが、私は先ほど書いた「何らかの理由」を全部経験していますから。
そういう事態があっても図面データを守る為に、ローカルとネットワーク上と、どちらにも最新データを保存しておく方が良いんです。