前回はオートキャド(AutoCAD)のデータ形式について、そして簡単なデータ管理の考え方について書いてみました。

まずは自分がオートキャド(AutoCAD)を使って書いた図面データを、誰もが分かるような場所に保存しておく。

これがデータ管理の第一歩です。
自宅で自分一人で仕事をしているのなら、自分だけが理解出来るデータ保存場所というのでも構いません。

でも会社で仕事をしている場合、自分が不在の時にデータがどこにあるか誰も分からない、というのはマズイです。

自分が休みの日に、出社している誰かからデータの場所がどこかという質問の電話があるとか。

そういうデータの管理方法だと、自分が苦しくなるだけですから、やっぱり誰もが分かるような形がお勧めです。

■デスクトップに保存すべきか
「誰もが分かる場所にデータを保存する」というとデスクトップにそのまま保存するのが良いかな?と思う方がいるかも知れません。

デスクトップはパソコンを起動したら必ず最初に表示される状態ですから、分かりやすいと言えば分かりやすいです。

確かにオートキャド(AutoCAD)で作図する図面のデータが1、2個であればそれでも充分分かりやすいと思います。

でも、実際に仕事をする場合には、もっとたくさんの図面を作図したり修正したりすることになるはずです。

仕事をするというのはお金を稼ぐと言うことですから、例えば1ヶ月の仕事で1枚の図面しか書かないとか、そういうのはあり得ません。

図面の作図単価を考えると、1枚の図面で1ヶ月の給料がまかなえるような図面はどこにもないですから。

たくさんの図面データに接する仕事をしている以上、デスクトップに保存はあまり分かりやすくはない、と言うことですね。

時々全部のデータをデスクトップに保存している人を見かけますが…

そういうデスクトップを見ると、画面全てがアイコンに覆われていて、どこに目的のデータがあるのかが分かりません。

また、じっくりと探す気にもならないんですよね、これが。

■ネットワーク上で
データの保存場所について「デスクトップはちょっと…」という話をしましたが、そもそも会社であれば社内ネットワークがありましたね。

大抵の会社であれば、社内でネットワークを組んでいて、ファイルサーバーみたいにデータを保存する場所を決めているはずです。

そして、フォルダ分けのルールとかファイル名のルールとか、そういう細かい内容の決まりがあると思います。
だから、データ管理についての細かい部分で、こちらが新しいことを考えなくても良いんです。

ただ考え方を理解してルールに従うだけで。
特に会社であれば、個人で作図するよりもはるかにたくさんの図面データを取り扱っているはずです。

そうした大量のデータをどうやって保存しているか、そして何か問題があった場合にどんな備えをしているか。
そのあたりのデータに関する取り組みは、きっと個人でやる場合にも参考になるはずです。

もし会社に入ってそういうデータ管理のルールを教わったら、どうしてそういうルールにしているかを考えてみましょう。

そして最終的には、自分のパソコン上でオートキャド(AutoCAD)の図面データ管理をする場合の参考にしましょう。

データの量が多いか少ないかは違いますが、データを分かりやすく保存して、それをきちんと保管しておくという考え方は一緒ですから。