オートキャド(AutoCAD)のデータについて色々と書く前に、ちょっと昔の話でも…
とか思ったら、かなり長い話になってしまい、いまだにデータ関連の話をすることが出来ていません。

無計画にも程がある…とは思いますが、この話も全然無駄っていう訳でもないので、息抜きとして読んでみてくださいね。

全部が「ここの設定はこれがベスト」みたいな話では、書いてる方も読んでる方も疲れますから。
という訳で今回はそんな昔話の最後、これから少しずつなくなっていくと思われる媒体について書いてみます。

■時代遅れになりつつあるもの
ペンプロッタと同じように、これから徐々に使われなくなっていく運命を持っている媒体。

今はまだ現役で使われていますが、先のことを考えると、今後は少しずつ使われなくなっていくと思われる媒体。

今まで長いこと昔の話をしてきたついでに、今回はそのあたりの話をしてみたいと思います。

これまたオートキャド(AutoCAD)のデータにはあまり関係ない話で、このカテゴリにそういう話がたまってきてますが…まああと少しですから。

で、今回取り上げてみたいのが、トレーシングペーパーと青焼きです。

これらのセットは、つい最近までは当然のように使われていたんですけど、今後はどうなるか全然分からない媒体です。

ちなみに、青焼きというのは何か?というと…

半透明の紙(トレーシングペーパー)に図面を印刷して(原図と呼ばれます)、原図と感光紙を重ねてコピー機に入れることで出来上がるコピー。

あるいはそのコピー行為自体を指して「青焼き」と呼ばれたりもします。

原図が半透明なので、表から光をあてると線がある部分は影になり、何も作図していない部分はそのまま光が通過します。

その情報が感光紙に焼き付いて、それに現像液を加えることによって、線を浮かび上がらせます。
こうした手順を踏むことによって、A1サイズの大きな図面を簡単にコピーすることが出来る訳です。

これは建築現場などに行けば、トイレに洗面台が設置されているのと同じくらいの割合で設置されているはず。

感光紙は最初は黄色いんですけど、光にあてると徐々に白くなっていき、現像液に浸すと青っぽい色に変化していきます。

「青焼き」と呼ばれるのは、コピーした図面に青みがかかっているからですね。
また、わざわざ割高なトレーシングペーパーに印刷をするのも、半透明の紙の方が光を通しやすいからです。

普通の紙でも青焼きは出来ないこともないですけど、光を通しにくい分だけ、線の部分と作図されていない部分の違いが分かりにくくなります。

だからトレーシングペーパーを使う。

そんなスタンダードなセットも、いずれは「オートキャド(AutoCAD)からそのまま印刷するというやり方に変わっていくことになります。

今まではあらかじめ原図を用意しておいて、必要なときに青焼きをするというやり方でした。

しかし原図がなくても、オートキャド(AutoCAD)のデータを「原図」と考えれば、同じようなことが出来ます。

今までは「原図」を図面ケースに置いておきましたが、それをデータと考えると、必要なときに印刷をかければそれでOKということになります。

インクジェットプリンタの印刷が鮮明でスピードも早いから、そういうやり方が可能になる訳ですね。

もちろん、そうしたやり方をする場合には、オートキャド(AutoCAD)のデータをしっかりと管理する必要があります。

原図が破れてしまった場合は、改めて印刷をすれば良かったのですが、今度はそのデータが消えたらどうするか。

これを考えておかないといけないんですね。
そんな訳で、次回からようやくオートキャド(AutoCAD)のデータに関する話をしていきます。

バックアップを取ることの重要性とか、パソコンが動かなくなった場合の対処とか、そのあたりの話です。
前置きとして書いておこうと思った話が、思った以上に長くなってしまいましたが…

これからようやく本番ということで。